こんな授業が受けたかった!
700人の中高生たちを熱狂させ、大人たちもいま最優先で受けたいアートの授業。
話題になっている13歳からのアート思考を読んでみました。
パッと読むための目次
13歳からのアート思考
末永幸歩 著
- 自分だけのものの見方で世界を見つめたい人
- 自分なりの答えを見つけたい人
- 新しい問について生み出せる力をつけたい人
- 子どもとアートを楽しみたい方
自分なりのものの見方、考え方を身につけたい方におすすめの書籍です!
読んだきっかけ
子どもが5歳になり、博物館や美術館にも少しずつ落ち着いていけるようになってきたとき、
親子でも、↓こんな美術絵本を楽しみたいと思ったのに、
どんな風にアートや美術を楽しんだらいいかわからなかったので、本書を読んでみました。
ぼくの絵本美術館
うつくしい絵 (かこさとし)
ルノワールの絵本―ないしょかな? (小学館あーとぶっく)
ゴッホの絵本―うずまき ぐるぐる (小学館あーとぶっく)
私自身、デザイン的なことを仕事にしているので、子どもにもせっかくなら美しい絵画を一緒に楽しめたら・・と思っていましたが、
子どもに西洋絵画を見せたところ全く興味を持たず、
この女の人だれ?いつもの物語絵本みたいにしゃべって!と言われ
あれ?親子でどうやって美術を楽しめばいいんだっけ・・?となってしまいました。
自分だけの答えを見つけるということ
最初、親子で美術絵本を読んだとき、絵を見ながら、これはゴッホが描いて~何年で~なんて説明したんですが、
そんなの子どもからしたら???な情報ですよね。
それは、美術を鑑賞しているのではなく、
作品情報と実物を照らし合わせる確認作業のみで、「自分なりのものの見方・考え方」などとは本当に程遠く、物事の表面だけを撫でて分かった気になっていただけでした。
ビジネスだろうと、学問だろうと人生さろうと、
こうして自分のものの見方を持てる人こそが、結果を出したり、幸せを手にしたりしているのではないでしょうか?じっと動かない1枚の絵画を前にしてすら、
本書プロローグより引用
「自分なりの答え」を作れない人が、激動する複雑な現実世界のなかで、果たしてなにかを生み出したりできるでしょうか?
本書では、タイトル通りアート思考ですが、本書に書かれていることは、実生活すべてのことにかかわる思考法だと思います。
激動の時代を生きていく子どもたち
もううんざりするくらい、いろんなメディアでも言われていることですが、
今まで当たり前のようにあった終身雇用は崩壊し、
仕事もITの進化でAIに代替されていき、SNSはますます発展して、常に情報を取捨選択しないと、
どんどん情報で溢れてしまうほどに、情報過多な世界で、子どもたちは生きています。
話題の企画展で絵画を鑑賞した気持ちになり、SNSの投稿で、世界を知った気持ちになり、LINEで人と会話をした気持ちになり、仕事や日常でも何かを選択し、決断した気分になっています。
でも、そこに「自分なりの視点」は本当にあるでしょうか?
今、注目が集まっているアート思考は、ビジネスの世界でも真剣に模索されています。
アート思考とは、
- 自分だけのものの見方で世界を見つめ
- 自分なりの答えを生み出し
- それによって新たな問いを生み出せる思考プロセスです。
ちょっとお試しに 予告編
いま、あなたの目の前に、小さなタンポポが咲いているとします。
本書内より引用
そのタンポポはどんな姿をしていますか?
できるだけ「完全なタンポポ」を「5秒間」で思い描いてみてください。
いかがですか?
ぜひ本書を読んで、自分なりのものの見方・答えを見つけてください。
13歳からのアート思考
私って、何が好きなんだっけ。
何をしたら幸せなんだろう。
毎日時間に追われてると見失ってしまいそうになる気持ち。
立ち止まってじっくり考える時間を持つことの、なんで贅沢なことなのか、実感をした本です。