読書

AIに負けない子どもを育てるを読んで「子どもへの読解力のつけ方」

新井紀子さん著書の「AIに負けない子どもを育てる」を読みました。

AIに負けないこどもを育てる

2018年に出版された「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」を読んで、本当に衝撃を受けたのですが、その続編となる本書です。

AI vs. 教科書が読めない子どもたち


大まかな本書の内容はこのような感じです。

  • AIの限界と教科書が読めない子どもたち
  • 「読める」とはなんだろう
  • リーディングスキルテストの体験
  • タイプ別分析
  • リーディングスキルテストでわかること
  • リーディングスキルは上げられるのか?
  • 読解力を担う授業を提案する
  • 意味が分かって読む子供に育てるために
  • 大人の読解力は上がらないのか?


前著の「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」を読んでいなくても、今回の本は楽しく読めると思いますが、

どうして読解力がそれほど大切なのかというのは、今回の本だけではピンとこないかもしれません。

まつこ
まつこ
読解力とは、簡単に言うと、書かれている文章を正確に読み解く力のこと!

読解力がないと、教科書が正しく読めないので、授業にもついていけません

教科書は、算数も国語も社会も理科もすべて日本語で書かれているのにも関わらず、読解力がないために全ての教科で勉強につまずいてしまうことになるのです。

そして、その読解力がどのくらいあるのかを測るために、リーディングスキルテストというものがあります。

リーディングスキルテストって何?

リーディングスキルテストとは、「事実に書かれた短文を正確に読むスキル」として、下記6分野7項目からテストが設計されています。

リーディングスキルテスト項目

•係り受け解析
•照応解決
•同義文判定
•推論
•イメージ同定
•具体例同定

「AIに負けない子どもを育てる」でも、体験版として、7項目から各4問ずつ易しい、普通、難問、超難問の合計28の問題が掲載されています。

実際に問題を解いて、自分自身がどの項目に弱いのか、客観的に分析することができるので、ぜひ本書を購入してみたらやってみてください!

AIに負けない子どもを育てる

本著によると、小学5年生の子供で満点を取った子もいるとのことです

まつこ
まつこ
すごい!!私は8割程度しか合っていませんでした…。

問題の難易度で、配点が異なるのですが、
易しい問題は1点
普通の問題は2点
難問は3点
超難問は4点の配点になります。

各項目ごとに、6点を下回っている場合、本書だけでなく、教科書や、新聞、ましてや契約書を正確に読むことが苦痛となるようです。

問題の後には、解説も丁寧に掲載されており、改めて自分自身がどれほど文章を丁寧に読んでいなかったのか、簡単に単語だけ拾って、中身をよく理解せずに読み飛ばしていたのかを目の当たりにしてしまいました。

まつこ
まつこ
恥ずかしながら、語彙の意味がきちんと理解できていなかったものもありました。

リーディングスキルテストの正答率と、高校の偏差値の相関関係がある

本書によると、リーディングスキルテストの正答率が高ければ、それだけ偏差値の高い高校へ入学できる相関関係を指摘しています。

そして怖いことに、中学1年入学時のリーディングスキルテストの能力値から、その生徒が3年後、どの偏差値の高校に入学が可能か予知できてしまうということでした。

読解力を意識的に高めていく努力をしないと、読解力がないことにも気が付けずに、そのままその人の可能性が狭まってしまうのです。

まつこ
まつこ
ひーっ!怖いですね

そして、本書に書かれていた下記の文章がとても心に残りました。

著者の新井紀子さんが、とある公立高校で講演した際に、その講演を聞いた生徒からの発言です。

私は、今日まで自分はたまたま勉強が好きなタイプだから、この高校に入学したのだと思っていました。
中学の同級生の中には、私ほど勉強が得意ではないけれど、いい子がいっぱいいました。
別のことに関心があるから、それぞれの道を進んだんだと思っていたけれど、実は彼らが「教科書が読めないせいで、選べる進路が狭まっていた」のだとしたら、あまりに理不尽です。
どうして、教科書を読めるような教育を、小中学校できちんとやってくれないんですか?

今の日本の一般入試は、どの難関高校も、東大も、学習指導要領が定めた範囲から出題されており、

その内容は検定を経た教科書さえしっかり読んで理解できていれば突破できるように設計されています。

ですが、実はその教科書が読めていない子どもたちが大勢いるのです。

だけど、読解力ってどのようにしたら、上げることができるのでしょうか??

読解力を上げるには

今回の「AIに負けない子どもを育てる」は、前回の「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」の待望の続編となり、読解力アップの実践法が書かれています!

また、リーディングスキルテストの点数は、読解力を上げることで上げていくことが可能と明言されています。

まつこ
まつこ
よかった・・!
これからでも少しずつ上げていけるんだ!と安心しました。


また、自分の子供たちにはぜひとも、読解力を意識的につけさせてあげたいなと思いました。

「AIに負けない子どもを育てる」の中で、読解力を培う授業が3つ提案されていましたが、こんな授業が毎日受けられたら、子どもたちも楽しそうだな~と思います。

まだ、長男は5歳ですが、年長クラスになったら、本書をまねして家庭でも、本書に書かれた授業を取り組んでみたいです。

わが子にしてあげようと思ったこと

本書の最後に、著者の新井紀子さんが考える、幼児期にした方がよさそうなことが掲載されていますが、

その中でも私自身がぜひわが子にしてみたいなと思ったことをメモ代わりに残したいと思います。

  • 日々の生活の中で、自然に接する時間をとること
  • 体験を大事にすること。
  • 絵本の読み聞かせ。(子供向けの新聞を読んだりするのもよさそう)
  • 身近な大人の人の会話を聞く機会を増やすこと(平日は毎日夫が遅いので難しいですが、休日はなるべく夫とも、大人同士の会話を楽しもうと思いました。)
  • 子どもたち同士の関わり合いを持つこと。(コロナで休園になることもありましたが、同年代とのかかわりは、子どもの成長にとても大事)
  • 言葉を省略しないで話をする。(散歩中の犬を見たら、「犬だね」ではなく、「犬が散歩しているね。」など)

まつこ
まつこ
ぜひ本書を買って読んでみてください!


図書館でも借りられると思いますが、ぜひ、多くの方に買って読んでほしいと思います

AIに負けない子どもを育てる

他にも新井紀子さんのおすすめ本

プレジデントファミリー

読解力をテーマにした、このプレジデントファミリー!新井紀子さんのインタビュー記事も載っており、リーディングスキルテストの体験もできます。

忙しい中でも、家庭学習の習慣をつけてもらいたいなら通信教育がオススメ!

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子供のことが第一優先! だけど、2人目の育休から復帰して、思うように築けないキャリアに悩み、もっと自分らしく一度きりの人生を楽しみたい!とブログを開設。 2人目育児のあれこれを記事にしていきます。
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