世界的ベストセターで、Amazonランキングでも上位にいる「スマホ脳」。
スティーブ・ジョブスはなぜ、わが子にiPadを触らせなかったのか?
翻訳本にありがちな、まわりくどい日本語の表現もなく、とても読みやすく、内容がすーっと頭に入ってきて、スマホを使っている人にはぜひ読んでもらいたい1冊です。
スマホ脳はこんな方におすすめ
スマホ脳は、こんなお悩みを持つ方にオススメの一冊です。
- 子どもにスマホを与える際、どんなことに注意したらいいのか
- 何歳からならスマホを与えてもいいのか
- 気が付くとSNSを見てしまう
- 最近なかなか疲れが取れない
- いつも気持ちが落ち込んでしまう
- やる気が起こらずだるい・・
- 集中力が無くなったと感じる
もし、そんな悩みがあったら、ぜひ「スマホ脳」を読んでもらいたいです。
しかも、本書では、人間の進化の過程から、どうしてスマホをよく見てしまうのか、科学的に自分自身のことが理解できたので、改善する内容についても、素直に信じて取り入れようと思うことができました。
スマホをだらだら見てしまって、気が付くと時間がすごいたっていた!なんてことが、人間の進化の過程上、当たり前のことだったんですね・・。
一方的にスマホが悪い悪いと言われても、素直に聞き入れづらいと思います。
でも、本書では、人間の進化の過程から、どんなふうに脳が発達してきて、人類が生き残ってきたのか。
心身共に健康で、よく眠ることができ、精神的不調をきたすことなく生活するには、どうスマホと付き合ったらいいのか、「人間の基本設計」を理解したうえで、デジタル社会から受ける影響を認識できる良本でした。
スマホ脳
・わたしたちは1日平均2600回スマホに触り、10分に1回手に取っている
・現代人のスマホのスクリーンタイムは1日平均4時間に達する
・スマホのアプリは、最新の脳科学研究に基づき、脳に快楽物質を放出する
〈報酬系〉の仕組みを利用して開発されている
・10代の若者の2割は、スマホに1日7時間を費やしている
・1日2時間を超えるスクリーンタイムはうつのリスクを高める
・スマホを傍らに置くだけで学習効果、記憶力、集中力は低下する
・世界のIT企業のCEOやベンチャー投資家たちの多くは、わが子のデジタル・デバイスへのアクセスを認めていないか極めて厳しく制限している
・フェイスブックの「いいね! 」の開発者は、「SNSの依存性の高さはヘロインに匹敵する」と発言している
etc…。
本書を手に取り、ぜひお確かめください。
本書では、脳科学の研究から、今までの人間の進化の過程で、スマホを利用することによって、私たち人間にどんな影響が出ているのか、スマホの子どもへの影響についてもとても分かりやすく記述されていました。
・子どものスマホ依存
・タブレット学習の効果
・睡眠障害への影響
・精神不調
・IQが下がってきているスマホとの関係
科学的な観点からいろいろな研究結果が紹介されていて、とても参考になりました。
スマホ脳に書かれている内容について
目次の抜粋となりますが、スマホ脳では下記の内容が紹介されています。
第一章:人類はスマホなしで歴史を作ってきた
第二章:ストレス、恐怖、うちには役目がある
第三章:スマホは私たちの最新のドラッグである
第四章:集中力こそ現代社会の貴重品
第五章:スクリーンがメンタルヘルスや睡眠に与える影響
第六章:SNS-現代最強の「インフルエンサー」
第七章:バカになっていく子どもたち
第八章:運動というスマートな対抗策
第九章:脳はスマホに適応するのか
第十章:おわりに
デジタル時代のアドバイス
前半は、20万年前に私たちの祖先が東アフリカに誕生してから、どんな風に生存競争を生き抜き、子孫を受け継いできたのか、そしてどんな風に生活が変わり、変化に適応してきたのか、脳科学の側面も交えて紹介されます。
そして、後半では、SNSやスマホから、現代の私たちがどんな影響を受けているのか、大人だけでなく子どもたちの睡眠障害や、精神的不調が増えていることなど、実例をいろいろ紹介しています。
私が特に面白いと思ったのは、第七章~九章!
箇条書きとなりますが、印象に残ったことを紹介したいと思います。
- 20万年かけて、生き残れる性質がある人間が残ってきた。
- 進化の過程上、SNSやスマホに集中を奪われてしまうのは理由があった。
- Twitterの表示をすぐに表示しないのは、ドーパミンを1番放出させる時間を計算しつくされている。
- 依存性のあるアルコールは禁止しているのに、年齢制限がないスマホで中学生が依存症に
- タブレット学習は2~3歳の幼児には向かない
- 8歳~11歳の子ども4,000人で調査をし、スクリーンタイムが2時間未満の子たちは記憶力、言語能力、集中力のテスト結果が良かった
- 近年、子どもたちのIQが下がっている事実と考えられる理由について
- デジタルライフを健康的に送り、集中力を高める方法について
スマホは私たちの生活ではもう切っても切り離せない存在になっています。そんなスマホと上手につきあっていくのに大切なことは、
本書を読んで私生活を振り返る
スマホ脳を読んでから、私自身の生活を振り返ってみると、
夜子どもを寝かしつけてからちょっと携帯をチェックするつもりが、ついついSNSを見てしまって時間が過ぎてしまっていたり、コロナの影響で人と会話をする時間が減っている影響もあるのか、孤独を感じたり、すごく疲れやすかったり・・
でも、そんな悩みを、本書を読んで生活を見直すことで、精神的にも少し改善された部分がありました。
まだ、スマホ脳を読んで、生活を改善してみて日数が浅いので、数か月試してみて、またどう変化があったのか記事にしたいと思っています。
子どもにスマホを与える時期について
今回、スマホ脳を読んでみて、スマホが与える子どもへの影響がとても大きく、依存性の高さに恐怖を感じました。
今までは、小学校に通うようになったら、安全面を考えて、連絡手段のためにも、スマホを持たせないといけないかな?と思っていましたが、今は、スマホ以外のもので代用したいと思っています。
小1の壁で悩むこともいろいろありますが、今は子どもにスマホを与えるとしても、できれば高校生までは与えたくないな・・と思ってしまいました。
ゲーム機もそうですが、高校生までスマホを持てない子どもなんて、今の時代交友関係にも影響がでてきそうなので、きっともっと早くから与えてしまうことになるとは思いますが、最低でも10歳まではスマホは与えたくありません。
また、もしスマホを与えることになったとしたら下記の点についてはしっかり親子で話し合い、使い方のルールを作ってから導入したいと思いました。
- 1日のスクリーンタイムを制限すること
- 身体を動かす時間をしっかりととること
- スマホを寝室に置かないこと
まだまだ就学前で、親が管理できる範疇ですが、これから子どもたちはどんどん大きくなっていけば、それに伴って子ども自身の友達関係ができます。
健康的な生活が合ってからこそ、人生を楽しめるし、学習もスムーズにできるようになると思うので、親子で上手にデジタルライフを送っていきたいと思います!
ぜひ、集中力を高めたい、よく眠って元気になりたい、子どもの睡眠障害や、精神的な不安をなくしたい・・と思っている方にお勧めの一冊です。