進級・入学がひと段落して少しずつ暖かくなってくると、タンポポがそこかしこに咲き誇り、ふわふわの綿毛がたくさん!
春~秋の季節は、道端でいろんな植物の花が咲き誇り、種が飛び交い本当ににぎやかな自然界!
甲斐伸枝さんの絵本は、普段なら見向きもしない雑草たちの魅力に取りつかれてしまう力があります。
甲斐伸枝さんとは
甲斐信枝さんのプロフィール
1930年、広島県に生まれる。道端に生えている雑草や虫などを同じ目線で観察し、その植物の一生をドラマチックに絵本に描く絵本作家。
第8回絵本にっぽん賞・第17回講談出版文化省などを受賞しています。
雑草のくらし
この本は、甲斐伸枝さんが絵本を完成させるために、5年間にわたって、京都・比叡山のふもとの畑あとに通い、観察をつづけてようやく完成した1冊。
雑草の自然のままの「いとなみ」を見るため、まわりに金網をめぐらし、人や犬が入って空き地を荒らさないようにしました。
雨の日も、風の日も、暑い夏の日も、雪の降る日も、畑あとの空き地にしゃがみこんで、甲斐伸枝さんは、雑草たちを観察しました。
そうしてようやく、5年の月日を経て完成した絵本。
最後のページでは、思わず、雑草の持つドラマに感動をしてしまう絵本です。
たねがとぶ
1987年4月にかがくのともとして、福音館書店より発行された絵本。
こちらの絵本には、身近で、よく道ばたで見かける景色が絵本いっぱいに広がっています。
1歳の娘でも、テントウムシがいる!など、絵本の中の世界をじーっと見つめて、いろんなものを発見しています。
絵本の中にも、小さく植物の名前が書かれているので、ストーリーを楽しみながら、植物の名前や、特徴なども一緒に知識として得ることが出来ます。
物語のある絵本ですが、図鑑のように、植物の解説などが載っているページもあり、
今日とった種と同じだね!など、子どもとのお話も盛り上がる絵本です。
ちょうちょ はやく こないかな
1992年4月にこどものとも年少版として、福音館書店より発行されました。
こちらは、おおいぬのふぐりが主人公の物語絵本。
ちいさな はなが
ちょうちょをまっています。
きれいに さいたから
ちょうちょ、きっと きてくれる。
2歳くらいから楽しめる絵本ですが、絵が本当に精巧で、大人でもじっくり見入ってしまうほど。
ことばの繰り返しなどもあり、小さな子どもにおすすめの絵本です。
ちいさな かえるくん
おなかをすかせた、ちいさなかえるくん。
野原でちょうちょを捕まえようとしますが、逃げられてばかり。
いろんな虫が、レンゲ畑にも集まっていますが、かえるくんはなかなか近づくことができません。
なかなか獲物を捕まえられない、かえるくん。
すると、草むらの中に動いているものが!
たいへん、ヘビだ!
かえるくんは、無事に食べ物にありつけるのかな??
3歳くらいから楽しめる物語絵本です。
小さな生きものたちの不思議なくらし
こちらは、大人向けの書籍です。
甲斐伸枝さんは、40年にわたって、自然を観察し、身近な植物や虫たちの不思議な暮らしを描き続けている作家さん。
「子どもたちの心を自然に向けたい、自然のすばらしさを体で知ってほしい」
そんな願いを持って、自然の驚きと感動を絵と言葉で伝えるエッセイ集になります。
地べたに這いつくばりながら、いろんな植物や昆虫たちの物語を見てきた著者の、それぞれの絵本にまつわる興味深い話がたくさん!