子どもがAI時代に取り残されないために。
出口汪(でぐち ひろし)さんの書籍「2歳から12歳の脳がグングン育つ!論理の力」
実際に読んでみた感想や、書籍の紹介をしたいと思います。
パッと読むための目次
著者の出口汪(でぐち ひろし)さんとは?
出口汪さんは、40年ほど前に予備校の教壇に立ち、国語を論理的に解読する方法で、すべての大教室を満杯にした実績のある教育者。
旺文社のラジオ講座、代々木ゼミナールや東進ハイスクールの衛星映像授業で人気を博し、「論理エンジン」という言語プログラムを開発されました。
「論理の力」の書籍内容
2歳から12歳の脳がグングン育つ!論理の力の各章の見出しはこんな感じです。
【第1章】新しい時代を生きる、これからの子どもたち
【第2章】幼児童教育とは、脳を育てる教育
【第3章】未来を切り拓くのは「論理力」
【第4章】言語習得気における脳の育て方
【第5章】日本の子供に論理力が欠如している理由
【第6章】なぜ、幼児期から論理を学ぶのか
【第7章】論理はすべての科目の土台になる
これから、AIの時代に変わっていく中で、子どもたちが時代に取り残されてしまわないために、大切なのは、「論理の力」だと紹介しています。
どうしたら「論理の力」を育てていくことができるのか
書籍に詳しく解説されておりますが、
- 右脳と左脳の育て方
- 教えるのではなく、学ばせる方法
- 漢字を言語として習得する必要性
- 幼児期の漢字習得の重要性
- 読解力の育て方
などを丁寧に項目ごとで解説されています。
全部で7章の構成になっていますが、それぞれ10個程度の小項目があり、
忙しい育児中のママでも、ストレスなく読める!
言葉の習得の順番、漢字の重要性
今まで、子どもに言葉を教えるとしたら、
- ひらがな
- カタカナ
- 簡単な画数の漢字
- 難しい漢字
の順番で教えていくと思っていましたが、本書を読んでその意識がガラッと変わりました。
漢字を幼児期に学ぶことで、語彙力が身につく!
最近は、スマホやパソコンが一般化し、自分で漢字を書くことが減ったこともあり、
語彙力の不足が大きな問題となっているようです。
そして、その語彙力の低下は、論理力の低下に直結します。
子どもの時から、絶えず言語処理能力を高めていくことで、
国語だけでなく、英語も算数も、総合的に出来るようになります。
土台となる「論理力」こそ、一番に鍛えなければならない力です。
こちらの記事でも紹介させていただきましたが、他の書籍でも読解力や、論理力の重要性が指摘されています。
漢字学習は、書き取りではなく、読み取りを中心に
私自身、子どもの頃を思い出すと、漢字の書き取り帳、いっぱいに同じ漢字を書いたりして宿題をやった記憶があります。
ですが、これから漢字の変換は、パソコンやスマホなどコンピューターが行ってくれるため、書き順や留め、はね、はらいなどはそこまで重要ではありません。
一番大切なのは、その漢字を「読めること」です。
文字が読めなければ文章が読めませんが、もし文字が読めれば、その意味が分かってきます。
オススメは公文の漢字カード
例)小学校四年生で学習する「要」について
- 彼はチームにとって「大切」な人だ。
- 彼はチームにとって「必要」な人だ。
前文の場合、「大切な」と「必要な」の違いを説明できなければ、語彙力が心もとない状態です。
こちらの文章の場合は、「彼」についての情報しか、述べられていません。<br>彼は大切な人ですが、チームの彼以外の人に関しては、何の情報も与えられていないのです。
大切なに対して「必要」とは、「必ずかなめ(中心)」ということ。<br>彼のチーム全体の中でも役割を示した言葉になります。
プロ野球ならば、四番バッターかエースピッチャーなど、他の人に取り変えることができません。
語彙力のない人は「要」という字は書けるけど、これを言語として使いこなすことができないのです。
幼児期に読み取り中心で漢字を勉強する理由
子どもの幼児期の、脳の発達は、言語活動と密接な関係を持っています。
確かに、漢字は、象形文字というだけあって、山も、「やま」より「山」の方がイメージしやすい気がします。
オススメは公文の漢字カード
最初、漢字は絵として右脳から入ってくるけれど、それを意味を持った言語として理解しだすと、今度は左脳が鍛えられていきます。
右脳と左脳のバランスをうまくとりながら、子どもの脳を育てていくことが大切です。
論理の力は、こんな方にオススメの書籍
「2歳から12歳の脳がグングン育つ!論理の力」では、英語学習の取り入れ方など、どの項目に関してもとても詳しく解説されていて、
もし、こんなことに興味を持っていたら一読の価値ありです!
- 子どもの脳を育てたい
- 注目の教育法について知りたい
- 読解力を磨きたい
- 英語教育の取り入れ方を知りたい
■脳は6歳までに80%発達し、12歳頃に完成する
■言語を使う事で脳は育てられる!
■漢字は読み取り中心に言語として習得すべき、幼児でも小6の漢字が読める!
■漢字が読めることは「読解力」につながる
■早期の過度な外国語教育は逆効果
■国語も英語も論理的な言語という点では共通、切り離して学習すること自体ナンセンス
■論理はすべての科目の土台、就学前の幼児期こそ論理力養成のチャンス